出発当日の早朝、家族とペットのインコにしばしの別れを告げ、地元の駅から電車や飛行機を乗り継ぎアメリカ/サウスカロライナに到着したのは約32時間後でした。
現地時間23時を回った深夜、空港では迎えの方が1人来て下さいました。そして車で「住まい」となるアパートに向かい、到着したのが0時半過ぎ・・・。
慌ててシャワーを浴びる。6時半には迎えが来るので目覚ましを5時にセット。
とうとう始まる・・・。
「ここまで来たら、なるしかならん!」と自分に言い聞かせ眠りにつきました。
ついにUS工場に出社!
車通勤
出勤待ち合わせの時間。アパートの玄関前では夕べの「Sさん」が車で来てくださいました。
そして会社までの道のりと運転する際の注意点を教えてもらいながらハイウェイを走ります。
1週間後には私自身が一人で車通勤しないといけませんから。
US工場に到着
工場に到着した私は、「Sさん」に連れられ、先ずは挨拶回りをします。
広大な敷地に大きな2つの棟で構成されたUS工場は、工場間の移動にも車が必要で挨拶回りにも一苦労でした。
US工場の社長さんとの挨拶で言われたのは【不良率を下げたい】と。
これが私の此処にいる意味であり、必ず帰国までに達成させなければならない目標となるのです。
1時間ほど挨拶回りをしたのち、最初に私が回されたのは「品質管理部門」でした。
「よ~し!やってやるぞ~」と、役に立とうと意気込むのですが・・・あれ?
何だか私が居ても意味ないような?
時間が経つにつれ、そんな空気が漂います・・・。
上手くいかないのは品質管理だから!
私はこの「品質管理部門」でUS工場の品質の現状を確認し、問題点の原因の推測と改善策をチームで話し合いました。※といっても通訳さんがですけど⤵
でも、これって、私がここに居ても現状では効果が無いと思ってました。
何故なら品質管理部門は、出来上がった製品に「異常・変化が無いか?」とか「異常発見時には製造部門に素早く連絡」で良くて、これはもう出来ていると思ったからです。
またトラブル対応するのは製品を作っている製造部であり、品質管理部門からアドバイスされてもプロとして「素人の意見」を受け入れられない!となりますよね!
となると、「品質管理部門では大幅な改善はしない」と判断しました。
私自身もこのままでは不本意なので、それを3日目で品質マネージャー伝え、私は製造部門に移動します。周りの米人も私を要らないと思っていたことでしょう(笑)。
しかし私には【不良率を下げる】という目標があります。
これを達成しないと帰れません(汗)。
そこで品質管理部門から異常連絡が来るのを待ち構え、自ら対処することにしました。
製造部でようやく役目が見えてきた!
製造部に配属となった私は、3名の米人を教育しながら品質管理からの異常報告を受け、その改善を進めます。
ただ自分だけが改善措置をしても教育の観点ではダメなので、一部をやって見せたり大事なところは説明しながら、彼らがメインでやってもらいます。
でも彼らが忙しく、手が回らなければ私がメインで作業し、帰宅が深夜になることも数日間ありました。
異常が減っていくと同時に私は暇になるので、何時しか3名の教育だったはずが5名を引き受け、彼ら皆、少しずつ上達していきます。
時々、米人技術者との考え方の違いから「やりずらさ」もありましたが、「上達した生徒」が活躍してくれるので、少しずつ不良率が改善していきました。
その証拠に、製品倉庫の在庫が目に見えて増えていきます♪
せっかくのUSAだから、仕事ばかりじゃダメだよね♪
仕事以外でやってたこと♪
- 車で買い物や食事に行く。
- 誰かの家の庭で大勢でバーベキュー。
- 東海岸で釣り。
- 博物館&美術館めぐり。
- 教会に行く。
- 夜、飲みに居酒屋とか地元のバーに行く。
- アダルトなお店に行く。
US工場の良い人たちに囲まれて、目一杯エンジョイしてたと思います!
英語が片言しか出来ない私ですが、一人で行動するのが好きで「馴染むのが早い」とよく言われてました。
この場を借りて「日本人駐在員の方々」そして「現地採用の元日本国籍の方々」には厚く御礼申し上げます。特に通訳をしてくださったKayさん、何から何までお世話になり心から感謝いたします。本当にありがとうございました。
こんな生活をしているうちに、ある日「自分が変化」していってることに気付きます。
自分の感情・性格がどんどん変化していく!
この頃の私は「異世界」に身を置いているため、ありとあらゆるものに興味が沸いて行動的になっていました。生活のための買い物や通勤ですら楽しみとなっていたのです。
またストレスが少ないせいか、性格は明るくなり、頭の中の言葉(日本語)もスラスラ出るようになっていました。
日本での、かつての私を知らない人たちばかりの世界にいるからなのでしょう。
とても気持ちが楽だったのを覚えています。
身体の内側から劇的に変化していく・・・まさにそんな感じでした。
続きは、転落人生の始まり!?でも当時は気がつかなかった ⑳で書いていきます。
どんな会社にも「良くない人」はいます。おそらくUS工場にもいたのではないかと思います。
でも「良い人たち」の方が多く、そんな人達に囲まれると、人って激変するんですね!
自分でも信じられない位でしたから・・・。
ストレス軽減はアメリカの雰囲気も一役買っていますが、やはり仲間の力が一番強力だと感じました。
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